London Pride
London Prideは、フラーズ醸造所の代表的なアンバーエールで、1959年にロンドンのグリフィン醸造所で初めて醸造されました。特徴は、モルトの甘みと適度な苦味がバランスよく調和し、トフィーやビスケット、爽やかな柑橘系の風味が感じられることです。
主な特徴は以下の通りです。
- スタイル:アンバーエール
- アルコール度数:カスクとケグは4.1%、瓶は4.7%
- 色合い:深い黄金色から赤みがかった琥珀色
- 味わい:キャラメルやパン、ナッツのようなモルトの甘みと、ピニーなハーブ香を持つケント産ホップ(ターゲット、ゴールディングス、ノースダウン、チャレンジャー)によるバランスの良い苦味
- 口当たり:滑らかでエレガント、カスクコンディション特有の柔らかな炭酸感
「London Pride」という名前は、第二次世界大戦のロンドン大空襲の際に爆撃された場所に生えた強靭な花「ロンドンプライド(Saxifraga × urbium)」に由来し、復興と不屈の精神を象徴しています。数々のビールコンペティションでチャンピオンに輝いた実績もあります。
伝統的な製法で、トリプルモルトの大麦とフラーズ独自の酵母を使い、品質と味わいの一貫性を保っています。ロンドンとイギリスを代表するクラシックなアンバーエールとして、国内外で広く愛飲されています。
まとめると、London Prideは豊かなモルトのコクとバランスの取れた苦味を持ち、ロンドンの歴史と文化を感じられる伝統的なイングリッシュアンバーエールです
Notting Helles
Notting Hellesは、イギリスのPortobello Brewingが醸造するセッションラガーで、ドイツの伝統的なヘレススタイルを踏襲しています。特徴としては以下の通りです。
- スタイル・味わい:クリスプでクリーンな味わいのラガーで、毎日飲むのに適した軽快さを持っています。ホップの苦味は控えめながら、プレミアムなノーブルホップ(SybillaとLubleski)を使用し、バランスの良い風味に仕上げています。色は淡いゴールドで、飲みやすく、フレーバーレスな商業ラガーとは一線を画しています。
- アルコール度数:4.0%と低めで、セッションラガーとして長時間の飲用にも向いています。
- 醸造法:ドイツの純粋令(Reinheitsgebot)に則って醸造されており、品質と伝統を重視しています。
- 評価・印象:飲みやすく、軽やかな飲み口で、ビール愛好家からは「かなりビターなヘレスとしては珍しいが悪くない」「クラフトビールとして良い後味がある」といった評価が見られます3。
なお、ヘレス(Helles)自体はドイツ・ミュンヘン発祥のラガービールスタイルで、黄金色で麦芽の甘みが際立ち、ホップの苦味が抑えられたバランスの良いビールです。Notting Hellesはこの伝統を現代的に解釈したクラフトラガーと言えます。
まとめると、Notting Hellesはドイツのヘレススタイルをベースにした、軽やかで飲みやすく、ホップの苦味が控えめなセッションラガーで、毎日気軽に楽しめるクラフトビールです。
HAZY JANE
HAZY JANEはスコットランドのクラフトブルワリー、BrewDogが造るニューイングランドIPA(ヘイジーIPA)です。特徴は以下の通りです。
- スタイルと味わい:無濾過で濁りを残したヘイジーIPAで、ホップの苦味は抑えめながらも、パイナップル、マンゴー、タンジェリンなどのトロピカルフルーツの爽やかでフルーティーなアロマが華やかに広がります。ジューシーな酸味と柑橘系のフレーバーが強く感じられ、スムースで飲みやすい口当たりです。苦味は穏やかで、キレの良い後味が特徴的です。
- アルコール度数:5.0%と比較的軽めで、軽やかに飲みたい日や屋外でのリラックスタイムに適しています。
- 醸造特徴:小麦やオーツ麦を使い、たんぱく質を多く含むことでまろやかな口当たりを実現しています。無濾過で濁りをそのまま残すことで、モルトとホップの旨味をしっかり閉じ込めています。
- リニューアル:2020年にパッケージとレシピがリニューアルされ、以前の7.2%から5.0%にアルコール度数が抑えられ、よりフルーティーでキレの良い味わいに生まれ変わりました。
- バリエーション:グアヴァフレーバーを加えた「HAZY JANE GUAVA」もあり、こちらもトロピカルフルーツの香りが特徴です。
まとめると、HAZY JANEは苦味を抑えつつもホップ由来のフルーティーさが際立つ、飲みやすくスムースなニューイングランドIPAで、フルーツ感豊かな香りとジューシーな味わいが楽しめるクラフトビールです。
Stiff Lip IPA
Stiff Lip IPAは、イギリスのPortobello Brewingが造るウェストコーストスタイルのアメリカンIPAです。特徴は以下の通りです。
- ホップの使用:5種類のアメリカおよびニューワールドホップを使用し、特にSimcoeとUS Cascadeで遅い段階のドライホッピングを行っています。これにより、トロピカルフルーツの香りが豊かに広がります。
- 味わい:柑橘類、パイナップル、グレープフルーツのような樹脂感のあるホップフレーバーと、クリスプでビターな後味が特徴です。苦味がしっかり感じられ、「唇が硬くなる(stiffen the lip)」ほどの苦味があると表現されることもあります。
- アルコール度数:5.5%で、バランスの良い飲みごたえです。
まとめると、Stiff Lip IPAはトロピカルフルーツの香りとしっかりした苦味が楽しめる、アメリカンスタイルのウェストコーストIPAで、ホップの多彩な風味が際立つビールです。
Hop House 13 Lager
Hop House 13 Lagerは、アイルランドのディアジオ社(Guinnessの製造元)が2015年に発売したゴールデンラガーです。特徴は以下の通りです。
- スタイルと味わい:クリスプでフルーティーな味わいのラガーで、ホップの香りが豊かに感じられます。アプリコットや桃のようなフルーツのニュアンスがあり、爽やかで飲みやすいビールです。ホップの苦味はほどよく、マルティーな後味がバランスを取っています。
- 外観:黄金色で明るくクリアな見た目です。
- アルコール度数:5.0%で、しっかりとした飲みごたえがありますが、全体的にスッキリとした印象です。
- 名前の由来:St. James’s Gate醸造所にある100年以上の歴史を持つ「Hop House 13」という建物にちなんで名付けられました。
- 人気と入手性:アイルランドのパブでは広く浸透しており、瓶や缶でスーパーマーケットでも購入可能。女性にも人気があり、フルーティーで飲みやすいラガービールとしておすすめされています。
まとめると、Hop House 13 Lagerは、Guinnessが手掛けるフルーティーで爽やかなゴールデンラガーで、ホップの香りとマルティーな味わいのバランスが良く、幅広い層に愛されているビールです.
Doom Bar Rock Cornwall
Doom Bar Rock Cornwallは、イギリスのSharp’s Breweryがコーンウォールのロックで造るアンバーエールです。特徴は以下の通りです。
- スタイルと味わい:バランスの良いアンバーエールで、スパイシーなホップの香りと軽くローストしたモルトの甘みが調和しています。口に含むと、ローストモルトとドライフルーツの風味が感じられ、ほのかな苦味が後味を引き締めます。まろやかで飲みやすく、繊細な味わいが特徴です。
- アルコール度数:約4.0%で、セッション性が高く長時間楽しめます。
- 名前の由来:コーンウォールのキャメル川河口にある危険な砂州「Doom Bar」にちなんで名付けられています。この砂州は航海者にとって難所とされ、その名を冠したビールはコーンウォールの海岸のイメージを連想させます。
- 人気と評価:イギリス全土で人気が高く、特にリアルエール市場で広く支持されています。苦味が控えめで飲みやすいため、エール初心者から愛好家まで幅広い層に好まれています。醸造の一貫性が高く、どのロットでも安定した味わいが楽しめるのも特徴です。
- ペアリング:シーフード(特に揚げ物や白身魚)、ポーク、サンデーローストなどとよく合います。
まとめると、Doom Bar Rock Cornwallは、コーンウォールの伝統と自然を感じさせる、バランスの取れた飲みやすいアンバーエールで、スパイシーなホップの香りとローストモルトの甘みが調和したビールです。英国のパブ文化を代表する人気のリアルエールの一つです
Peroni
Peroni(ペローニ)は、イタリアを代表するプレミアムラガービールブランドで、1846年にフランチェスコ・ペローニによって創業されました。特に1963年に登場した「ペローニ ナストロアズーロ(Nastro Azzurro)」が有名で、世界的にも高い評価を受けています。
主な特徴は以下の通りです。
- スタイル:プレミアムラガー
- 味わい:さっぱりとした爽やかな飲み口で、柑橘類のスパイシーな香りとバランスの良い苦味が特徴です。クリアで明るい黄金色のビールで、飲みやすく洗練された味わいが楽しめます。
- 歴史と背景:創業者の姓「ペローニ」に由来し、イタリア王室のサヴォイア家御用達のビールとしても知られています。ブランド名の「ナストロアズーロ」は「青いリボン」を意味し、1930年代の大西洋横断レースで最速を誇ったイタリアの客船に由来しています。
- 国際的評価:イタリア国内だけでなく世界中で愛されるブランドで、アサヒグループの傘下に入り、欧州各国での流通も拡大しています。
- パッケージデザイン:赤と青を基調としたラベルは伝統と品質の象徴で、1846年の創業年も記されています。
まとめると、Peroniはイタリアの伝統と職人技が息づく、柑橘系の爽やかな香りとキレの良い苦味が特徴のプレミアムラガービールで、世界中で親しまれているブランドです。
ASPALL
ASPALL(アスポール)は、イギリス・サフォーク州発祥の老舗サイダーブランドで、約275年の歴史を持つ高品質なアップルサイダー(シードル)を製造しています。ビールではなく、リンゴを原料とした発泡酒の一種です。
主な特徴は以下の通りです。
- 味わいと香り:新鮮なリンゴの華やかな香りと爽やかな炭酸が特徴で、ドライで繊細な味わいが楽しめます。フルーティーでありながら甘すぎず、バランスの良い仕上がりです。
- 製品ラインナップ:
- Aspall Draught Suffolk Cyder:伝統的なリンゴ品種ラセットを中心に使い、飲み飽きない爽やかな味わい。
- Aspall Premier Cru:アルコール度数が高めでドライな味わい。プロセッコやシャンパンに似た繊細さがあり、果実の甘みも感じられます。
- Aspall Imperial Vintage Cyder:ビタースウィートなリンゴを使い、レーズンやプルーンの香りが豊かなリッチな味わい。
- Aspall Harry Sparrow:シダーウッドとアップルブロッサムの香りを持ち、爽やかでほろ苦いミディアムドライなサイダー。
- Aspall Organic Cyder:有機リンゴのみを使用し、花の香りと複雑なドライフィニッシュが特徴。
- アルコール度数:製品によって異なりますが、一般的に4.6%〜8.2%の範囲。
- 評価:世界的にも高く評価され、「世界一のサイダー」と称されることもあります。フルーティーで飲みやすく、ビールが苦手な人や女性にもおすすめです。
まとめると、ASPALLは伝統的な製法で作られるイギリスの高品質アップルサイダーで、フルーティーかつドライな味わいが特徴の多彩なラインナップを持つブランドです。ビールではなくリンゴを原料とした発泡酒であり、爽やかで飲みやすいサイダーを求める人に適しています。
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